トリミングの必要性
わんちゃんが快適に過ごす為に必要なことのひとつとして、グルーミングやトリミングがかかせません。
グルーミングやトリミングは見た目のお洒落だけでなく、愛犬の健康を維持するためにも必要な場合があります。
【 グルーミング 】とは、
ブラッシングやシャンプー、耳掃除、爪切り、肛門線絞りなど、体全体のお手入れの事をグルーミングと呼びます。
【 トリミング 】とは、
被毛をカットしたり、抜いたりすることでそのワンちゃんらしさを引き出すことをトリミングと言います。
グルーミングは、犬種によっておうちでやってあげられる項目もありますが、なかには耳掃除はできるけど、爪切りは血を出しちゃったことがあって怖いなど、慣れていないと難しいですね。
トリミングも、カットの必要がない短毛種、毛が伸びてカットの必要があるカット犬種とさまざまです。
体を清潔に保ってあげるだけでなく、定期的にグルーミングやトリミングを行うことにより病気等の早期発見にもつながります。
では、グルーミングやトリミングを行う必要性としては大きく分けて5つの理由があります。
それぞれの理由について詳しく紹介いていきましょう。
体を衛生的に保つため
犬は全身を毛に覆われています。特に汚れやすい肛門周囲や尿道周辺の毛に糞や尿が付いた状態が続くと不衛生な状態となり、雑菌が繁殖する原因になります。
この場合トリミングや部分的なカットを行うことで、毛を衛生的にする、肛門腺絞りが行いやすくなる、下痢をした時に毛にウンチが付かない、などのメリットがあります。
ケガを防ぐため
犬はシングルコートや短毛種でも足の裏の肉球の間に生えた毛が伸びていきます。
毛が伸びると、滑って足に負担がかかったり、転んでケガをしたりすることもあり得ます。
また、犬は足の裏で汗をかくので、毛が伸びた状態だと菌が繁殖しやすい状態になり不衛生です。
爪も伸びるので、必ず切る必要があります。
爪が伸びていくと歩きにくく、変な歩き方になって骨格が歪むこともあり得ます。
更にそのままにしていると巻き爪になって肉球に突き刺さってケガをしてしまいます。
爪が伸びるのを放置していると、血管や神経も一緒に伸びていきます。
適正な位置以上に爪が伸びてしまったら、血管や神経を切る必要があり、血が出て痛い思いをすることになってしまいます。
1本の爪ならまだしも、全ての足の爪を痛くさせるなんて恐ろしいですよね。
愛犬に辛い思いをさせる前に、爪はこまめにチェックして切ってあげてください。
目の周りの毛が伸びてくると視界に毛が入って邪魔になることもあります。
伸びた毛が目を刺激すると、涙が過剰に分泌されて涙やけになることもあります。網膜委縮、結膜炎、角膜炎など炎症を起こしてしまう事もあります。
目が充血していたり、痒がっていたり、目やにの量が多いと感じた時は獣医さんで診察を受けてください。
ノミ、ダニを防ぐため
皮膚炎、ノミやダニの寄生予防、暖かくなると、愛犬のノミ・ダニが心配になります。
お散歩の時にはまず草むらに入ることは避けましょう。
普段からきれいにして虫が付かないように、また、万が一付いてしまった場合には早くに発見できるように毎日のブラッシングをして汚れだけでなく皮膚の状態にも気付きやすくなります。
そしてお薬は、必ず動物病院で正しく処方されたものを投与しましょう。
熱中症を防ぐため
カットで毛の毛量を調整することで、熱中症対策になります。柴犬、ダックスフンド、チワワなど犬種によって、春と秋、犬の毛が生え替わる時期を換毛期と呼びます。
1か月くらいかけて大量の毛が抜け落ちたり、新しい毛が生えてきたりします。
これは人間の衣替えのようなもので、ほとんど汗をかくことができない犬にとって、この時期に換毛することは、体温を調整し、より快適に健康に、夏や冬を過ごすためにとても重要なことなのです。
しかしながら全犬種みな短くカットですれば熱中症を回避できるかと言うとそうではありません。全身を毛で覆うことによって直射日光や太陽の紫外線、外的刺激から皮膚を守る役割もあります。
そのため毛をカットしてしまうと外的刺激を皮膚に直接浴びることにより体調を悪くしてしまうこともあります。ペットは汗腺が人間よりも少なく、肉球など限られた部位にしかありません。
なので体温調節が苦手で熱が体内にこもりやすいため、人間以上に熱中症のリスクが大きくなります。
口を開けて舌を出し「ハァハァ」と呼吸を繰り返す行動をするのは、体温を調節するために行っています。もし、苦しそうにしている時は熱中症などの疑いがあるので注意が必要です。
生活環境や、体調の変化などを踏まえてトリミングサロンで相談することをおすすめします。
美容やおしゃれのため
毛をキレイにカットしてあげることで、可愛いを引き出してあげられるます。エステサロンなみに取り揃えられた様々なオプションで、被毛の美しさを引き出したり、お肌の変化に合わせて付けられるのも魅力的です。
愛犬のは家族の一員であってファッションのためにいるのではないです。
オシャレを追求しすぎて愛犬に負担をかけないように気を付けてくださいね。
トリマーは毎日たくさんのワンちゃんと接しています。
体重の増減や皮膚にてきたできもの、病気のサインなど飼い主様では気づきにくいトラブルもトリマーが発見してくれることがあります。
できるだけ小さい頃からグルーミングをしてあげることによって、スキンシップに慣れていくので社会性も身に付きます。
わんちゃん自身が飼い主さんだけではなく、トリマーなど多くの人に対しての安心感も身について成長すると考えられます。